読譜に挑戦 2.音高 —音の高さを読む—

こんにちは、モリスラです。

 

今回は実際に楽譜の音符を読んでいく第一歩を踏み出しましょう!

楽譜には、使われる楽器や音域に応じて様々な種類があるのですが、このブログでは主にピアノなどで使われる、大譜表という楽譜について説明していきます。

ピアノはその楽器の特性として、音域がとても広く(低い音から高い音まで出せる)、同時に鳴らせる音も多いので、一人でほぼどんな曲でもその骨組みとなる部分を演奏することができます。

そして、あの白と黒の鍵盤の配置というのはとてもうまく出来ていて、音楽理論を理解する上で楽譜と共にとても役立つので、この先も度々登場します。

ですが、このブログを理解する上でピアノを演奏できる必要はないので心配は要りませんよー!

 

大譜表

大譜表は、五線が二段の組みになっている楽譜です。

ベースから高音部まで表記できるので、曲の全体像を把握することができ、楽曲を分析する時などにも便利なのです。

そして大譜表が読めれば、必然的にト音記号、ヘ音記号の楽譜が読めるようになるので、ほとんどの楽器の楽譜は読めるようになります。

大譜表の例

ベートーヴェン ピアノソナタ『悲愴』の冒頭

 

※ところで、ブログに載せる実際の譜例にクラシックの曲が多くなってしまうのは著作権などの事情からです。笑

ですが、このブログで説明していく事柄はどのジャンルにも通用するので安心してくださいね。


では、実際に楽譜の読み方を学習していきましょう。

楽譜を読むにあたって、いきなり様々な要素を一気に理解するのは難しいので、まずは1つ1つの要素に分けて習得していきたいと思います。

今回はこの要素の1つである、音の高さの表記について見ていきます。

音の高さの表記は、楽譜を見る上でもまず重要な情報です。

 


ショパン バラード1番の冒頭

音部記号 英:Clef

はじめに、音符の音の高さを知るためには音部記号について知らなければなりません。

上の楽譜を見てください。

二段にまとめられた五線があり、左端上の段はト音記号下の段にはヘ音記号が書いてあります。

名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

前回のブログで書いた通り、ト音記号は「ト」音の記号ということです。

つまりト音記号とヘ音記号はそれぞれ、「ソ」の記号と「ファ」の記号ということになりますね。

成り立ちも、それぞれが表す音、アルファベットのGとFが変形してできた記号です。

 

ト音記号は渦を巻いてる部分から書くのですが、その書き始めの線上の音がソですよ〜

ヘ音記号もその書き始めの線上、つまり二つの点に挟まれた線上の音がファですよ〜

ということを示しているんです。

これら音部記号と呼ばれる記号は、楽譜の左端にはどの段にも必ず書いてあり、その五線に書かれた音符の高さを決定します。

大譜表は五線が二段ありますが、必ずしもト音記号とヘ音記号がそれぞれ上下に書かれているとは限らず、

書かれる音符の音域によって両方同じ記号だったり、上のショパンの譜例のように段の途中で音部記号を変更したりもします。

ピアノの楽譜の場合、大譜表の上の段が概ね右手で弾く部分、下の段が概ね左手で弾く部分だと思ってください。

 


それでは、音部記号についても分かったので実際に音の高さを読んでいきましょう。

楽譜にはオタマジャクシとも呼ばれる音符がたくさん書かれていますね。

オタマジャクシの頭の部分、黒い点だけに注目します。

線の上か線の間に音符は書かれます。五線からはみ出た高さの音符は線を書き足しています。

五線一段の中で、点が高い位置にあれば高い音、低い位置にあれば低い音です。ほら、とても感覚的にも理解しやすいでしょう?

 

では、まず最初に覚えるべきドの音が大譜表のどこに書かれるかを見てみましょう。

どうです?

ドの音はト音記号とヘ音記号の大譜表に書くと、中心から綺麗に上下対称に位置しています。この位置をまず覚えましょう!

ト音記号の段の下に1つ加線を引いた線上の音ヘ音記号の段の上に1つ加線を引いた線上の音は同じ音で、ピアノの鍵盤のちょうど中央付近にある高さのドの音です。

このことから、ト音記号はピアノの真ん中付近より高い音を書くのに適し、

ヘ音記号は低い音を書くのに適した音部記号ということがお分りいただけると思います。

 

さて、この指標となるドの音の位置を覚えただけで、究極的に言えば全ての音符の高さが読めるようになりましたね。

知りたい音符が覚えたドより高い位置にあれば、線と間を一つずつ数えてドレミファソラシ。低ければドシラソファミレと数えればいいのです。

 

赤くマークした音が書いてあったら、近くのドから数えてこんなふうに。

でもこれだけでは時間がかかってしまいますね。。。

 

速く読み取れるようになるには、一つは数える回数を減らすことです。

前回やった一つ飛ばしのドレミの並び、覚えてますか?

階段も一段飛ばしで登った方が速いですよね。

こういった感じで、一つ飛ばしなら、素早く線と間を跨いでいけます。

一つ飛ばしのドレミは、線の上か線の間のどちらかを行き来するので、

例えば真ん中のドの二つ上の線上の音はド→ミ→というふうに素早く判断できますね。

この、一つ飛ばしの並びは今後、和音の話をする時にもとても重要になってくるので、ぜひ慣れておいてください。

 

 

さて、もう一つの音符を読む速さを速くする方法が、指標となる音を増やすことです。

いわば絶対的な音符の位置の記憶を増やすということですね。

先ほど覚えたドの音以外にも指標が増えれば、その分ドレミを数えるにしても速くなりますよね。

 

まずは各五線の線上の音を覚えてしまいましょう!

ト音記号の五線上に書かれる音は下からミソシレファヘ音記号は下の線からソシレファラです。

最終的には全ての音の位置を覚えていて、瞬時に読み取れるのが理想ではありますが、

これは譜読みの量をこなすうちに自然と身についてくるものです。

この、音符の絶対的な位置を記憶することも大事ですが、先ほどやった、ある音からどれくらい離れてるかという、音符の相対的な高さをなるべく速く判断できるようになるのも重要なんです。

実際、初めて見た楽譜をすぐに演奏することを初見演奏と言いますが、これが得意な演奏家は「音符の相対的な位置関係を把握するのが大事」と言っていることが多いです。

そのほうが音符の連なりをまとまりとして捉えやすく、処理が速いんですね。

 

以上のことを踏まえて、僕のオススメのトレーニングを紹介しますね。

  • まず、ト音記号とヘ音記号のそれぞれ3つのドの位置を覚える。
  • 次に、ト音記号とヘ音記号の各線上の5つの音を覚える。
  • そして、音の相対的な間隔を見て音符をなるべく速く読むトレーニングをする。

では実際にどのようにトレーニングするのか見ていきましょう。

下の楽譜を見てください。

音符が並んでいますね。

指標となるドの音だけ大きめに書いてあります。

この楽譜の音を左から右になるべく速く読んでいきます。

この時、歌うときのように実際の音程を意識する必要はありません。ただ、音の名前だけをドレミでひたすら読むだけです。

ドの音の位置は覚えましたし、隣り合う音と、1音飛ばしのドレミの並びも覚えたので、読めるはずですね。

上の段は、ドレドシド、シドレシ、ドミソミ、ドラファレド、ドシラソミドレ、シレファシレシソ。

下の段は、ドドシラソ、ドミソシド、シレシド、ドシラドミソファ、ラドミ、レドラファレドシ。

というふうに。

この楽譜、右の端に逆さまの音部記号が書かれているのは、ドの音だけは上下対称に位置していることから、

ひっくり返して読んでも、大きめに書いた音がドの音になるため、別の音の並びでトレーニングできるのです。

 

自分で五線に適当に音符を書いたものを使ったり、実際の楽譜の音符だけに注目して、

このようになるべく速く読むトレーニングをしてみてください。

最初は指標となるドの音に色鉛筆などでマーカーをつけてもいいでしょう。

それぞれの音部記号の五線の各線上の音を覚えると、よりスムーズに読めるようになっていくと思います。

慣れてきたら、ト音記号で書かれている段をヘ音記号に読み替えて読んだり、

楽譜を逆さまにして、自分で音部記号を設定して読んでトレーニングすることもできます。

毎日続ければみるみる音符が読めるようになっていくと思いますよ!

 

それではまた。

 

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